ハゲは遺伝だから仕方がないと思っていませんか? 確かに薄毛で悩む男性の95%はAGAだと言いますが、頭皮ケアと生活習慣の見直しによってハゲの進行を遅らせることはできるのです。40歳でハゲと言われるのはイヤだけど、80歳だったら「まあ、いいか」と思いますよね。
AGAは早い人だと思春期が終わったころから症状が出始めます。1日に50~100本程度の毛が抜けるのは普通の事なので心配いりませんが、成長期途中の短い毛が抜けだすと要注意。放置すればやがて、額の生え際からM字型に上がっていったり、頭頂部がO型にだんだん薄くなっていきます。
まだ目立たない段階であれば、クリニックに行かなくても自分でケアすることができますよ。特に気をつけたいのが生活習慣です。
薄毛を進行させるNG習慣を挙げてみましょう。
睡眠不足
寝る子は良く育つと言うように、よく寝ると髪も育ちます。ところが寝不足はホルモンバランスに大きな影響をもたらして、脱毛の原因になるのです。
男性ホルモンのテストステロンは、骨や筋肉を強化したり、性欲を保つ上で重要なホルモンですが、ストレスや睡眠不足、加齢によってテストステロンが減少すると、代わりにジヒドロテストステロン(DHT)の分泌量が増加します。このDHTこそが毛母細胞の成長を阻害して、髪が短いうちに脱毛させてしまう悪玉です。
つまりDTTが増えないよう、テストステロンの分泌を促すのがハゲの予防につながります。
テストステロンの量がいちばん多いのは、朝起きたとき。起きているあいだにだんだん減っていき、睡眠中に補充されます。ところが睡眠時間が足りていないと補充されないまま、AGAにつながるDHTが増えてしまうのです。
脱毛を防ぐホルモンバランスを整えるためには、たっぷりと睡眠を取りましょう。眠れなくなるほどストレスを溜め込むのも当然NGです。
偏った食生活
脱毛に悩んでいる人の傾向として、栄養バランスの偏りがあります。コンビニやファストフード、外食に頼る食生活を続けていると、どうしても油分や塩分が過多になり、ビタミン、ミネラルが不足していきます。
育毛・発毛のために積極的に摂りたい栄養素は次の3つ。
1.タンパク質
毛髪の原料として欠かせないのがタンパク質ですが、脂分の多い食材や調理法は皮脂を過剰に分泌させて、頭皮環境の悪化を招きます。魚や大豆製品、鶏ムネ肉といった低カロリーなものを選びましょう。外食が多い人には和食をおススメします。
2.ミネラル
タンパク質(アミノ酸)の働きをサポートするのがミネラル。一人暮らしの独身男性にいちばん不足している栄養素と言われています。ミネラルによって新陳代謝をアップすることは、ヘアサイクルの正常化にもつながるので、貝類や海藻、レバー、果物、大豆製品は積極的に摂りましょう。
3.ビタミンB群
ミネラルと同様、タンパク質の代謝をサポートします。アミノ酸の再合成に特に必要なのがビタミンB6。カツオやマグロ、サケなどの赤身の魚や、ヒレ肉・鶏ムネ肉など脂分の少ない肉、バナナ、サツマイモ、玄米などに多く含まれています。艶のある美髪づくりには大切なビタミンです。
お酒の飲み過ぎ
アルコールを大量に飲み続けていると、肝機能が低下するのは誰でも知っていることですね。これにより肝臓で作られるタンパク質の量が減少するだけでなく、皮脂の分泌量が多くなります。育毛にとっては悪いこと尽くめなので、お酒は程ほどにしましょう。
喫煙
成人病の元である喫煙は、悪玉コレステロールを増やして血液がドロドロになり、血管の老化を早めます。頭皮の血行が悪くなると栄養が毛乳頭まで届かず、脱毛の原因になります。
間違ったヘアケア
毛穴の皮脂が薄毛の原因になるいう噂に恐怖を抱いて、過剰なシャンプーを繰り返していると、逆に薄毛・脱毛を招きます。なぜなら皮脂は頭皮を外敵から保護するためにあるわけで、これを取り去ってしまうと、危機感を感じた毛穴からはますます脂分が出てくるのです。
シャンプーのあと頭皮に痒みが出たり、つっぱった感じがあるときは洗いすぎ。頭皮の脂分を取り過ぎない、マイルドなシャンプーに替えましょう。育毛のための正しいシャンプー方法と、髪と頭皮を傷めないドライヤーの使い方はぜひともマスターしてください。
「チャップアップは何カ月で効くの?」と聞く前に、あなたの頭皮環境はどんな具合ですか? 荒れた畑では作物が育たないのと同様に、カチカチの頭皮では髪が育ちません。柔らかく適度な湿り気があり、成分が浸透しやすい頭皮をキープすれば、ヘアサイクルが正常化されて、ハゲは予防できますよ。